AIで世界の覇権を目指す中国習近平

習近平とは
習近平(しゅう きんぺい)、1953年6月15日(2021年10月現在68歳)は、中華人民共和国の政治家。
同国第5代最高指導者(在任:2012年11月15日 – 現職)。
第5代党中央委員会総書記
第6代党中央軍事委員会主席
第4代国家軍事委員会主席
第7代国家主席を務めている。
現妻の彭 麗媛の間に、1人娘の習明沢(1992年生まれ)はアメリカのハーバード大学ケネディスクールに留学していると言われている。
習近平主席「AIで世界の人々を幸福に」(2019年)
第3回世界人工知能大会が天津で開幕した。習近平国家主席が書簡で祝辞を寄せ、大会の開催に熱烈な祝意を表し、世界的に有名な実業家、業界のリーダー、チューリング賞受賞者など各界の出席者を心から歓迎した。新華社が伝えた。
習主席は祝辞で「現在、AIの先導する新たな科学技術革命と産業変革が勢いづいている。モバイルインターネット、ビッグデータ、スーパーコンピューティング、センサーネットワーク、脳科学といった新たな理論と技術に動かされる形で、AIはディープラーニング、越境融合、人間と機械の協働、クラウドインテリジェンス、自己制御といった新たな特徴を示し、経済発展、社会進歩、グローバル・ガバナンスなどに重大かつ計り知れない影響を与えている。中国は革新的な発展を非常に重視し、新世代AIを科学技術の飛躍的発展、産業の最適化及び高度化、生産力全体の飛躍の駆動力として、質の高い発展の実現に努力している」と指摘。
「世界人工知能大会の開催は、世界のAI科学技術分野に交流と協力、ウィンウィンと共有のプラットフォームを設けることを旨としている。皆さんが『知能新時代:進展、戦略とチャンス』とのテーマをめぐり、踏み込んで交流し、共通認識を増進し、協力を強化して、新世代AIが健全に発展して、世界各国の人々によりよく幸福をもたらす後押しをすることを希望する」と強調した。
中国、「科学技術強国」へ宣言 AIや生命科学など重点(2020年11月)
中国共産党は3日、先月の党第19期中央委員会第5回全体会議(5中全会)が採択した第14次5カ年計画案と2035年までの長期目標案の概要を公表した。米国などとの技術覇権争いが激しさを増すなか、「科学技術強国」の建設を急ぎ、人工知能(AI)など先端分野の研究に国を挙げて取り組むと宣言。習近平(シーチンピン)国家主席は技術革新(イノベーション)を核に成長し、同年までに国内総生産(GDP)か1人当たり収入を2倍にできると強調した。
「我が国の経済は長期的に安定して発展する潜在力がある。計画の末に高収入国家の水準に達し、35年にはGDPあるいは1人当たり収入を倍増させることも完全にあり得る」
習氏は、第14次5カ年計画案などについての説明でこう強気に述べた。
5カ年計画では国内経済をエンジンにしてさらなる成長を目指すとした。強気な発展戦略の要として打ち出したのが、国を挙げてのイノベーションの推進だ。
中国、「革命的兵器」開発急ぐ AI・脳科学で対米勝利目標(2020年12月)
中国の習近平指導部はこれまでの発想を根本から覆す「革命的技術」による兵器開発を急いでいる。人工知脳(AI)や脳科学を活用し、打撃力に頼らない「未来の戦争」で米国に勝利することを想定。敵兵の脳をコントロールして中国に有利な動きをさせる技術開発を目指している。
10月に開かれた共産党の重要会議は「最先端の革命的な技術発展を加速し、武器装備のAI化を進める」という方針を決めた。これに関連し、今月24日付の中国人民解放軍機関紙・解放軍報は「新型兵器は急速にAI・無人化している」と指摘した。
中国の兵器は米国製より劣っているものが多く、特に航空機の開発は遅れが目立つ。しかし、米国が十分な技術を取得していない分野で中国が先行すれば、「伝統的領域や主流技術を追い越すことができる」と判断。この考え方に基づき、中国は新たな兵器として注目されている無人機の性能を急速に向上させている。
さらに、従来とは全く異なる次元で「未来の戦争」に関する研究を進めている。解放軍報は「作戦は物理・情報領域から認知領域に広がっている」「破壊力、機動力以外の知力などの充実によって作戦の効果は最大化される」と強調。重点分野の一つに、脳とコンピューターを結合する技術を挙げた。
郭雲飛・軍戦略支援部隊情報工程大学校長は6月2日付の解放軍報で、脳科学の研究が進めば、敵兵の脳内にある文章や音声、映像などの記憶を読み取ったり、電気や磁気で外部から脳に刺激を与え敵兵に命令に反する行動をさせたりできると指摘。「大脳は未来の戦争の主戦場になり、『制脳権』が作戦のカギとなる」と分析した。
習近平氏は次のように強調した。世界の重要人材センターとイノベーション高地の構築を加速するには戦略的主導権を握り、トップダウン設計と戦略的計画に取り組まなければならない。われわれは以下の目標を目指している。
習近平、世界重要人材センター構築の目標提起
2025年までに社会全体の研究開発費投入を大幅に増やし、科学技術イノベーションの主力陣構築で重要な進展を収めるとともに、トップ科学者の集中レベルを顕著に高め、人材自主養成能力を絶えず強化し、基幹コア技術分野で多くの戦略的科学技術人材、一流科学技術リーダー人材、イノベーションチームを擁すること。2030年までに質の高い発展に対応する人材制度体系を基本的に形成し、イノベーション人材自主養成能力を著しく高め、世界の優秀人材を引きつける力を明らかに強め、主要科学技術分野で多くのトップランナーを擁し、新興先端学際分野で多くのパイオニアを擁すること。2035年までに多くの分野でわが国の人材競争の比較優位を形成し、国の戦略的科学技術力と高い水準の人材陣を世界のトップレベルにする。
習近平の「神格化」シナリオ
習近平は、共産党総書記や国家主席を続投するのに留まらず、もう一段高みを目指しているだろう。それは毛沢東の地位だった党中央委員会主席(党主席)の復活だ。しかも、死んだ後も永遠に崇められる「神」の存在になることだ。すでに『毛語録』に倣って編纂した『習語録』は、7000万人以上いる中国共産党員の必読書なった。今年から、小学校の教科書に「習おじさん」の愛称が登場するようになった。「神格化」へ向けたシナリオは、着々と進んでいるのである。
■ 狙うは世界の支配権
今、習近平が掲げる「2025年経済開発計画」は、中央集権体制を最先端技術で補完するものだ。高度なAIシステムやロボットなどの最先端技術を駆使し、数億台の監視カメラで国民の行動を監視する。暗号資産(仮想通貨)を排除し、中国人民銀行(中央銀行)がデジタル人民元を発行して、金融を一元管理する。経済のデジタル化とAIシステムによって得られるビッグデータは、強固な国家形成の基盤になると同時に、世界で中国が支配的地位を確立する大構想を実現するための重要な要素だ。
米中露のAI兵器開発
中国とロシアは「自律型致死兵器システム(LAWS)」というAIで最もやってはならない道に進んでいる。中国もロシアもアメリカから世界の覇権を取ろうと考えている。最もアメリカもAI兵器の開発をしている。このままLAWSが本当に軍事で使われる世界が来るとAIが第三次世界大戦を引き起こすことになるかもしれない。米中露の関係には注目だ。