セルゲイ・ブリンとラリーペイジ。Google共同創業者はAIをどう考えているのか?

セルゲイ・ブリンとは

セルゲイ・ミハイロヴィッチ・ブリン(Sergey Mikhailovich Brin)1973年8月21日 生まれ、(2021年10月現在48歳)

Googleの共同創業者。サーゲイ・ブリンともいう。Googleの親会社、Alphabet共同創業者。現Alphabet取締役。

ラリー・ペイジとは

ローレンス・エドワード・“ラリー”・ペイジ(Lawrence Edward “Larry” Page)1973年3月26日生まれ、(2021年10月現在48歳)は、Googleの共同創業者。ページともいう。Alphabet共同創業者。Alphabet取締役。

セルゲイ・ブリンが考える、AI(機械学習)(2018年)

グーグルの親会社アルファベットの経営幹部は最近、AIについて頻繁にコメントしている。今年の「Founders’ Letter(創業者からの手紙)」でもこのトピックが語られており、創業者のひとりであるセルゲイ・ブリンは安全性や労働、公正さといった観点から、AIが引き起こしかねない問題について触れた。

グーグルは2004年の上場から毎年、創業者からの書簡というかたちで自社のヴィジョンを明らかにしてきた。通常はブリンか共同創業者のラリー・ペイジのどちらか、もしくは共同名義になっており、これまでにも機械学習やAIといった問題が取り上げられている。ブリンは今回、「ルネサンス」という言葉を使って、昨今のAI開発ブームへの所見を述べている。

「AIの新たな春は、わたしの人生においてコンピューター分野で最も著しい発展と言えます」とブリンは書く。コンピューターの活用法に凄まじい変化をもたらした企業の創業者の言葉としては、軽いものではない。

コンピューターの力を肯定

人工ニューラルネットワークとして知られる数理モデルは脳科学にヒントを得ており、1940年代に研究が始まった。ただ、ブリンが1998年にグーグルを立ち上げたときには、「コンピューターサイエンスでは忘れ去られたもの」だったという。

この技術は今日では、AIをとりまく熱狂や投資の高まりの原動力となっている。ブリンはアルファベットがニューラルネットワークを活用する分野をリストアップしてみせる。自動運転システムにおける物体の認識、言語翻訳、YouTube動画へのキャプションの挿入、医療診断の支援システム、さらにはより優れたニューラルネットワークの構築まで可能なのだ。

これらを実現したコンピューターの力を、ブリンは肯定する。グーグルのサーヴァーの一部に搭載されるカスタム設計のAIチップは、同社の最初のサーヴァーに入っていたインテル「Pentium II」と比べて100万倍の性能をもっているという。

ブリンはここで、「わたしたちの量子コンピューター用チップはいつの日か、社名の元になったグーゴル(googol、10の100乗)という単位でしか表現できない従来型コンピューターの計算速度を飛躍的に向上させるでしょう」という数学的なジョークを挟んでいる。

SFのような漠然とした感覚的な恐怖

誰もが想像するように、ブリンはアルファベットやほかの企業がAIのさまざまな活用法を発見することを期待している。しかし同時に、「これほど強力なツールは新たな問いや責任ももたらします」と、この技術はネガティヴな可能性も併せもつことを受け入れる。

ブリンはまず、AIツールは雇用だけでなく労働というものの本質を変化させ、また人々を操作するために使われる恐れもあると指摘する。この部分からは、Facebookで行われた大統領選への介入といった問題を連想する人も多いだろう。ブリンは、安全性を巡る懸念は「SFのような漠然とした感覚的な恐怖から、自律走行車の性能といったより具体的な問題まで幅広い」と続ける。

この分野で利益を出すために猛スピードで開発を進める一方で、こうした問題にも取り組むのは、グーグルにもテック産業全体にとっても荷が重すぎるのではないだろうか。グーグルのスタッフでさえ、自分たちが正しい道を歩んでいるのか確信をもてないでいる。4月初めには、自社のAIシステムがドローン兵器の画像解析に使われるのではないかという懸念から、国防総省との契約に反対する社内運動が起き、従業員3,100人が意見書に署名した。

ブリンはこれに触れることは避け、AIのリスクに関する議論を柔らかにまとめる。「手紙」はアルファベットがAIの業界団体「Partnership on AI」のメンバーであることを指摘する。また不正を働かない機械学習ソフトウェアや、人間が理解しやすいAIシステムといったテーマでの自社の研究活動に言及したうえで、以下のように締めくくられている。

機械学習技術は急速に進化していくでしょう。そして、アルファベットが技術面でも倫理面でも、この分野の牽引者としての地位を守っていくことを期待しています」

ラリーペイジの考えるAI

ペイジは声の病気を患い2014年のTEDトーク以来、公の場で話をしていない。

ラリー・ペイジTEDで人工知能を語る(2014年)

Google社の共同創業者でありCEOのラリーペイジが、テック系企業や政府がより良くなるにはどうすればいいのかについて、TEDで語っていました。

万が一、ラリー・ペイジが明日車にひかれたら、彼の財産の大半はイーロンマスクの元にそのまま行くことになるでしょう。なぜか? イーロンほど独創的で大胆な男はいないからです。

カナダのバンクーバーで開催されたTED2014カンファレンスでペイジは、SpaceXの人間を火星に送るというミッションは、正に会社が持つべき壮大なミッションだと言っています。

20年前、50年前にやっていたのと、ほとんど変わらないようなことを、ずっとやっている会社があります。私たちが必要としているのは、そんなものではありません。特にテクノロジーの分野において、私たちは革命的な変化を必要としています。

ペイジが話す「Googleはコンピューティング関連のゴチャゴチャしたものを一掃しなければならない」という考えがどれくらい実現の可能性があるのかについて、ディスカッションがありました。そこで、今年の始めに、Googleが学習アルゴリズムの開発をしているDeepMind社を買収した理由を説明しました。

DeepMindのアルゴリズムの素晴らしいところは、教えてくれる人がいなくても学ぶことができるところで、それをテレビゲームから始めています。(いかにしてDeepMindのアルゴリズムが、最適なビデオゲームの対戦相手となる方法をパソコンに教えるかというデモをし)神業レベルのことがすべてのゲームでやれるようになっていました。

ペイジは「最近まで人間はこのようなことをパソコンに教えてこなかった」と言います。ゲーム以外のあらゆるパソコンの利用事例に関しても同じです。「もし、このような知性があなたのスケジュールに反映されたら、どうなると思いますか? もしくは、あなたの必要な情報でも、他のどんなことでもいいです。私たちはまだほんの入口に立っているに過ぎません」

「こうしたAIをスケジュール管理や情報検索に生かせたらと考えると興奮する」とペイジは語った。

Googleは、あなたや他のユーザーを、政府が極秘裏に行っていることから守る立場にいますが、それが誰にも伝わらないのは悲しいことです。政府が必要に応じてどのような監視を行っているか、どのような計画をしているか、なぜそれをやらなければならないのか、という情報を企業に開示するのは重要なことです。この点に関しては議論する必要があると思います。さもないと、民主主義が機能しているとは言えません。

ペイジのインタビューのトピックは多岐に渡っていましたが、最後にローズは「これまで一番役に立ったと思うことは何ですか?」と聞きました。ペイジは、「多くの失敗した企業が、なぜ成功できなかったのかということを研究してきた」と答えました。ほとんどの企業は同じ失敗をしていました。

ほとんどの会社は、未来を見ていなかっただけなのです。ですから、ただ未来に意識を向けようとするだけでいいと思います。未来はどのようになって行くのか、どうやって未来を創って行こうかと。

まとめ

セルゲイブリンは2018年に「機械学習技術は急速に進化していくでしょう。」と言っています。

ラリーペイジは2014年のTEDを最後にDeepMindに注目していて、イーロンマスクにも共感してるみたいです。イーロンマスクはOpenAIというAI企業をやっています。

GoogleのDeepMind

イーロンマスクのOpenAI

には注目です。

Ryuda
ディープラーニング