シンギュラリティ AIが人を超えるとき

シンギュラリティとは

シンギュラリティ、または技術的特異点(ぎじゅつてきとくいてん) とも言われます。

人工知能が人類を超える日を意味するシンギュラリティが、頻繁に議論のテーブルに上がるようになりました。

シンギュラリティとはAIが人類の知能を超える技術的特異点(転換点)や、AIがもたらす世界の変化を示す言葉未来学上の概念のことです。

レイ・カーツワイルによってシンギュラリティの概念が収穫加速の法則と結びつけられ、一般化された影響を受けて、現在では2045年に技術的特異点に到達するという説が最も有力とされています。

シンギュラリティが注目を浴びるようになった要因は2010年代に起こった、

  • 深層学習、すなわちディープラーニングの飛躍的な発達
  • ビッグデータの集積

などによる「第3次人工知能ブーム」が要因だと言われています。

レイ・カーツワイルがいう2045年とは、

  • 「汎用人工知能(AGI)が人類史上初めて出現する年」
  • 「汎用人工知能(AGI)が人類史上初めて人間よりも賢くなる年」

ということではありません。レイ・カーツワイルは、この2つの状況は2029年にすでに起こると考えています。またレイ・カーツワイルは、人類の進化の最上級の理想系としてシンギュラリティを迎えるとするならば、

  • 人類の知性が機械の知性と完全に融合する
  • 人類がポスト・ヒューマンに進化する

といった予想もしているのです。

また、

レイ・カーツワイルは、2017年12月29日にEテレに出演し、そこで、「自らを改良し続ける人工知能が生まれること。それが(端的にいうと)シンギュラリティだ」という発言をしました。

シンギュラリティの実現可能性

シンギュラリティの実現可能性を考えた場合、まず、シンギュラリティの提唱者たちが実現の要因として挙げている2つの法則、

  • ムーアの法則
  • 収穫加速の法則

を考える必要があります。

ムーアの法則

ムーアの法則とは、世界最大の半導体メーカーであるIntel創設者の一人であるゴードン・ムーア氏が1965年に唱えた法則で、基幹は、「半導体の集積密度は、18カ月~24カ月で倍増する」というものでした。

この法則が有効であるならば、

  • 半導体の性能は指数関数的に向上
  • 近未来にコンピューターが人類を凌駕する存在に取って代わる

という時代が必ずやってきます。しかし、この法則の根拠が半導体の微細加工技術にあることからも分かるように、現実にはこれ以上、微細化・細分化できないレベルになれば、ムーアの法則は自然と崩れてしまうといわれているのです。

しかし、ムーアの法則を半導体だけでなく、一般的なテクノロジーに応用して考えようとする動きが起こります。

その中の一人が、カーツワイル氏。カーツワイル氏は、ムーアの法則を一般テクノロジーからさらに思考範囲を広げて、すべての進化プロセスに適用し、そこから誕生したのが、「収穫加速の法則」でした。

収束加速の法則

収穫加速の法則では、

  • イノベーション同士が結びつくことで、新たなイノベーションの創造スピードが加速する
  • 収穫加速が起こったその先に、シンギュラリティが実現する
  • 科学技術は線形で進歩するのではなく、エクスポネンシャル、すなわち指数関数的に進化する

と説いています。

どうでしょうか、今様々な技術が進歩しています。技術が組み合わさることでまた新しい技術ができていきます。2029年に人間レベルのAI(AGI)が完成するのでしょうか?収束加速の法則のように実際に指数関数的に科学技術は進歩していくのでしょうか?今後の技術発展に注目です。

Ryuda
シンギュラリティ